市民の日常を守り、未来を育む「1261億円」
3月定例会の閉会にあたって
3月17日、令和8年度の予算審議を含む第1回市議会定例会が閉会しました。
今回の定例会は、これからの厚木市の方向性を左右する、とても大切な期間でした。
議員として、そして厚木市民の一人として、その重さをひしひしと感じながら審議に臨みました。
私が所属する「市民福祉常任委員会」では、今年度の一般会計当初予算1,261億円のうち、約458億円にのぼる予算を審査しました。
これは、全体の3割以上にあたります。
福祉、健康、子ども、環境。どれも、市民の皆さんの「今日」と「明日」を支える、なくてはならない予算です。
今回は、その主な内容と、私が力を入れて質問した点をご報告します。

待望の「子育て世帯訪問支援事業」がスタート
今回の審査で、私がとくに思いを込めて質問を行った事業があります。新たに予算化された「子育て世帯訪問支援事業」です。
「子育て応援」を活動の柱に掲げてきた私にとって、この事業の実現は、長年追い求めてきた大きな一歩です。
「うまく育てられているのだろうか」「誰にも相談できない」。
そんな不安や孤立を一人で抱えているご家庭を、地域全体でどう支えるか。私はずっとその答えを探し続けてきました。
この事業は、家事や育児に悩みを抱える世帯へ、支援員が直接ご自宅を訪問し、実際に手を貸したり、話を聞いたりするものです。
「助けて」という声が、外に出なくても届く仕組みです。事業が実現したことに、まずは大きな安心を覚えています。
ただ、予算がついたことはゴールではなく、スタートです。本当に困っている方にきちんと支援が届くか、委員会ではそうした現場目線の確認も細かく行いました。

不交付団体ゆえの課題:給食費無償化の財源確保
もう一つ、今議会で特筆すべきは「学校給食費の無償化」をめぐる財源確保の取り組みです。
国は現在、小学校の給食費無償化を進めています。しかし、そこには大きな壁がありました。
厚木市のような「地方交付税不交付団体」(財政的に比較的豊かとみなされる自治体)には、国からの財源が手当てされないおそれがあったのです。
「余裕があるのだから、自分たちでやりなさい」という考え方です。
しかし、物価が上がり続ける中で、市民の皆さんの生活が楽になっているわけではありません。
不交付団体かどうかに関係なく、子育ての負担は重く、支援の必要性は変わりません。
この理不尽な扱いに声を上げるため、市長自らが国へ直接陳情に赴きました。
議会も歩調を合わせ、「不交付団体への財源充実を求める意見書」を採択し、国へ強く働きかけました。
市長と議会が党派を超えて一致団結した結果、約5億4千万円の財源を確保することができました。
制約の多い不交付団体という立場の中で勝ち取った、大きな成果です。
https://www.soumu.go.jp/main_content/000826808.pdf
「当たり前」を守る責任
国が全国一律で進める施策であっても、自治体の財政状況によって、市民が受けられるサービスに差が出てしまうことがあります。
「不交付団体だから仕方ない」と諦めるのではなく、必要な予算はあらゆる手を使って確保する。
そして、確保した財源を子育て支援や福祉の充実に優先的に使う。今回の458億円の審査を通じて、その責任の重さをあらためて感じました。
結びに:現場の声が予算を動かす
予算書に並ぶ数字は、一見無機質に見えるかもしれません。でも、その1円1円の背景には、悩みながら子育てをする親御さんの顔があり、給食を楽しみにしている子どもたちの笑顔があり、体の不安を抱えながら毎日を送る高齢者の姿があります。
市民福祉常任委員として、皆さんの声を届けるパイプ役として、決まった予算が正しく、温かく使われているかを見守り続けます。
子育て世帯訪問支援事業が、そして勝ち取った5億4千万円が、皆さんの生活に「安心」として届くその日まで、歩みを止めることはありません。
引き続き、皆さんのご意見をぜひお聞かせください。一緒に、この厚木をもっと暮らしやすいまちへ育てていきましょう。

厚木市議会議員:望月 真実(もちづきまみ)