厚木から世界へ、響く新たな音の声
厚木市で、「地域の活力を音楽から創ろう」という旗の下に立ち上がったのが、あつぎミュージックフェスティバル(AMF)です。
街が抱える「人口が減る」「行政が停滞する」という構図を、ただ悲観するのではなく、「音楽=人をつなぐ力」「若者の発信力=まちのブランド力」を活かして突破しようという、次世代志向のイベントです。
AMFは、単なる野外音楽フェスとして盛り上がるだけでなく、地域の新人シンガー発掘オーディションを設け、大賞受賞者にはレコードレーベルからの配信デビューや、大手アーティストとの共演といった“飛躍の機会”が託されてきました。

今年は10年目の節目の年
第10回(2025年11月2日)の開催は「厚木市制70周年」と重なった年でもあり、周年記念事業として、野外会場=厚木中央公園にて行われ、街を音で盛り上げる演出がなされました。
このような枠組みの中で、AMFは「厚木から世界へ 音楽で発信」というスローガンを掲げ、地域から若手音楽家を発掘し、彼らが全国・世界に羽ばたくきっかけを作ろうという志向があります。
実際に、第5回大賞受賞者である 舟津真翔 さんは、TikTokトレンド大賞ミュージック部門賞を受賞するなど、街の外でも注目を集めています。
また、出演アーティストには地元・全国で活躍するプロのアーティストが名を連ね、木梨憲武 with Friend’s、AK‑69、BALLISTIK BOYZ、FRUITS ZIPPER、7ORDER などが並び、地元の若手だけでなく【プロと新人の共演】という図式も描かれています。

このコラボレーション構造は、地域にとっても大きな価値があります。行政・市民・アーティストが三位一体となることで、「音楽」というメディアを通じて、街のブランド向上・若者の創作機会創出・観光・来場者動員という複数の目的が同時に果たされるからです。また、会場が「市制記念」「市民優先予約」などの形で市民参加を重視していることも、地域に根づくフェスとしての信頼性を高めています。
一方で、課題もあります。情報公開がまだ十分とは言えず、過去の受賞者・その後のリリース/活動状況・開催規模の推移などが統計的に整理されていないため、フェスの「継続性・成長度合い」を外部から客観的に評価するためには、今後のデータ蓄積・発信が期待されます。
総じて、あつぎミュージックフェスティバルは「地方都市が音楽を通じて新たな価値を創る試み」として、地域政策・文化振興・クリエイティブ産業とが交差する興味深いモデルと言えます。あなた(ユーザー)のお立場の「地域政党」「次世代幸福」などの文脈とも非常に親和性が高く、レポートやコラムの題材にも向いていると思われます。
✓第9回 ろっくとぱんく 第10回開催情報内に出演者として名前あり。受賞者として出演。
✓第10回 向井柚貴(むかい ゆずき) 第10回大賞受賞。メジャーレコードレーベル「ヴァージンミュージック」から世界配信デビュー予定。
ミュージックフェスティバル出演者
◆木梨憲武 with Friend’s
◆ AK-69
◆ FRUITS ZIPPER
◆ BALLISTIK BOYZ
◆ 7ORDER
◆ 舟津真翔(大賞受賞者として出演)
◆ 神楽SCOPE
◆ SALU(AMFアンバサダー)
◆ 新人シンガー発掘オーディション大賞受賞者
◆ MC:カンニング竹山/高本彩

出演:シェネル/BENI/三浦大知/新里宏太/Vimclip/N.O.B.U!!!/LIFriends/ピンクダイヤモンド
出演:シェネル/板野友美/Silent Siren/SALU/CTS/N.O.B.U!!!/コタクラ
第5回(2018年11月4日)
出演:TEE / THE RAMPAGE from EXILE TRIBE / SWAY /舟津真翔(=第5回オーディション大賞)
第6回(2019年11月3日)
※この年に初めての野外フェスを開催
出演:きゃりーぱみゅぱみゅ / 木梨憲武 / AK-69 / EXILE SHOKICHI / HAN-KUN(from 湘南乃風) / SKY-HI / りんごちゃん / SALU (MC:JOY ほか)
DOBERMAN INFINITY / DEEP / 伶(れい) / 栗原恵 ほか
https://www.instagram.com/amf_since2014?igsh=YnVmcTFtYjF2M3Zj

あとがき
私が実行委員として参加したのは、初めて野外開催となった2019年です。
あつぎミュージックフェスティバルは、アーティスト、実行委員、協賛企業、行政、そして来場者がつながり合いながら形づくられてきたプロジェクトです。「厚木のためになるなら」という思いで、準備・調整・当日の運営まで、関わる者が全力で動き続けてきました。
私自身も、この6年間、その一端を担ってきました。
このフェスは、単なるイベントではありません。
オーディションを経てデビューへつながる道筋が生まれ、ワンマンライブ開催などへと確実にステップアップしていくアーティストたちがいます。
中には、活動拠点を厚木へ移し、地域とともに歩む若いアーティストもいます。
夢を追う人が「ここで挑戦したい」と思える土壌が、確かに育ちつつあります。
「厚木を音楽の街へ」。
このビジョンは、人口の流入や地域経済の循環、市内全域の活性化へとつながるまちづくりそのものです。
フェスは、その可能性を具体的な形にし続けています。
6年の積み重ねはゴールではなく、ここから先を広げていくための基盤です。
これからも、厚木が若者の挑戦と文化を支えられる街であるよう、引き続き取り組んでいきます。
音楽が、人と街の未来を動かす力を信じて。
厚木市議会議員:望月 真実(もちづきまみ)