次の時代へ、議会はどう変わるか
「議会改革」
少し堅い響きですが、簡単に言えば
【議会をもっと市民に近づけよう】という取り組みのことです。
厚木市議会も、長い年月をかけてこのテーマに挑んできました。

はじまりは「議会の見直し」から
平成の初めごろ、まずは議会そのものの仕組みを見直すところからスタートしました。
委員会の構成や議会運営のルールを整えながら、
「どうすればもっとわかりやすく、もっと開かれた議会になるのか」
試行錯誤の積み重ねの先に、大きな転機が訪れます。
それが、平成27年(2015年)に制定された「厚木市議会基本条例」です。
「議会基本条例」とは?
この条例は、いわば【議会の憲法】のようなもの。
議員の活動方針、市民との関わり方、情報公開のルールなど、
議会が守るべき理念を明文化したものです。
特に大切にされたのが、「市民参加」と「説明責任」。
議会報告会の開催、議員の賛否の公開、議論の記録の共有など、
これまでの【閉じた議会】から【市民とともに考える議会】への転換でした。
対話の深まり — ❝反問❞制度の導入
平成31年(2019年)には条例の一部改正が行われ、
議員の質問に対して市長が問い返す「反問制度」が導入されました。
一見すると小さな仕組みのようですが、
これは議会と行政の関係を大きく変えた出来事です。
質問と答弁のやりとりにとどまらず、
お互いの考えを掘り下げて「政策の本質」に迫る
そんな「話し合う文化」へと進化するきっかけになりました。
主な改革のポイント
議会の透明性を高め、市民が意見を届けやすい仕組みが整えられました。
これにより、いつでも議会活動ができる【機動的な議会】へと変わりました。
政策の研究・提案も行う「政策議会」へと一歩を踏み出しました。
そして、これからの議会へ
いま、厚木市は人口減少という現実に直面しています。
財源の確保、子育て支援、教育や福祉など・・・
課題は山積みです。
だからこそ、これからの議会に求められるのは、
【変化に挑む力】です。
行政をただチェックするだけでなく、
未来を見据えて提案し、行動する議会へ。
市民と共にまちをデザインし、
行政と協働しながら、より良い厚木の未来を描く。
厚木市議会の改革の歴史は、まだ第一章にすぎません。
これからの第二章をつくるのは、
私たち一人ひとりの声と、行動です。
「議会をもっと身近に」。
その思いが、次の時代の厚木を動かしていきます。

議員としての責任と姿勢
議員は、市民から「信託」を受けて働く立場です。
市民一人ひとりの思いや願いを託され、その声を議会に届ける、それが私たちの原点です。
副業や兼業が認められているとはいえ、
やはり議会活動こそが最優先であるべきだと感じています。
議案を理解し、現場を歩き、地域の課題に耳を傾ける。
その積み重ねが、市民の信頼につながります。
また、市民相談にしっかり向き合う時間も欠かせません。
相談の一つひとつに背景があり、そこから見えてくる課題こそが、まちづくりのヒントになります。
そしてもう一つ大切なのが、説明責任。
議会での発言や判断を「なぜそう考えたのか」「どう進めていくのか」を、自らの言葉で伝える姿勢が必要です。
「信託を受けて働く」という言葉には、
【責任と誠実さをもって市民に向き合う】という重みがあります。
その信頼に応えるためにも、議員一人ひとりが市民との対話を大切にし、
行動で示していくことが求められています。