その「志望理由」、本当にあなたの言葉ですか?

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昭和・平成世代の面接官に、令和の学生はどう見られているか

私のモットー:答えは、本人の中にある

これまで多くのキャリアコンサルティングや面接支援に携わってきて、毎回感じることがあります。それは「答えは本人の中にある」ということです。私は、その答えを一緒に探す伴走者でありたいと思っています。

何気なく話した一言が、実はその人らしさを表していることがあります。本人も気づいていない強みが、そこに隠れていることもあります。だから私は、ただ受け答えを教えるのではなく、その人自身が「これが私らしい」と胸を張って話せる言葉を、一緒につくっていきます。

就職活動は、自分と向き合う時間です。そして自分を知ることは、これからの人生を考える大切な時間でもあります。

面接のためだけでなく、その先の社会人生活でも役立つ「伝える力」を育てること。それが、私のキャリアコンサルティングで最も大切にしていることです。ここからは、実際の面接練習で学生たちと向き合ってきた経験をお伝えします。

「良いこと」を言おうとするほど、本音は消えていく

「志望理由は何ですか?」就職活動で、必ずと言っていいほど聞かれる質問です。

大学生の面接練習をしていると、多くの学生が似たような言葉を口にします。「人と関わることが好きです」「成長したいと思っています」「御社の社風に魅力を感じました」「社会に貢献したいです」。もちろん、本人は真剣です。嘘をついているわけでもありません

しかし面接官の耳には、「それで、結局何が言いたいの?」と響いてしまうことが少なくないのです。学生は真面目だからこそ、「正解を書こう」「評価される言葉を選ぼう」としてしまいます。けれど面接官が見ているのは、綺麗な作文ではありません。「この人は、本当にそう思っているのか」。そこだけを見ています。

「コミュニケーション能力があります」と言われても、それだけでは何も伝わりません。誰と、どう関わったのか。どんな場面で発揮したのか。その結果、何が変わったのか。ここまで話せて、初めて言葉に説得力が生まれます。

だから私は、面接練習で学生の話を何度も掘り下げます。「どうして?」「なぜそう思ったの?」「それって具体的には?」。最初は困った顔をしていても、話すうちに本人も忘れていた経験や想いが少しずつ姿を現します。その瞬間こそ、本当の志望理由が生まれる瞬間です。

「すごい」「頑張りました」は、面接では武器にならない

面接練習では、できるだけ曖昧な形容詞を使わないよう伝えています。「すごい」「たくさん」「いろいろ」「とても」「頑張りました」。日常会話では問題ない言葉ですが、面接では情報量がほとんどありません。

「頑張りました」ではなく、「週5日、閉店までアルバイトを続けながら、資格取得の勉強を毎日2時間続けました」。こう伝えるだけで、面接官の頭の中に具体的な人物像が浮かびます。数字。行動。期間。結果。これらを添えるだけで、同じ経験でも伝わり方はまるで変わります

志望理由は「突っ込まれる前提」でつくる

面接練習では、あえて厳しい質問を投げかけます。「なぜ?」「それは本当?」「他社でも同じでは?」。学生からすれば、少し意地悪に感じるかもしれません。しかし本番では、もっと鋭い質問が飛んできます。だから私は、面接官役として遠慮しません

そして学生にはこう伝えます。「突っ込み質問への答えを考える前に、突っ込まれる表現そのものを減らそう」。「人の役に立ちたいです」の一言だけでは、「どうして?」「今までどんな経験が?」と次々に質問が重なります。

一方、「高校時代、部活動で後輩の相談役を任され、人の成長を支えることにやりがいを感じました。その経験から、お客様一人ひとりと長く関われる仕事を志望しています」。ここまで話せれば、面接官も納得しやすくなります。最初の一言を丁寧に組み立てることが、面接では何より重要なのです。

句読点ひとつで、印象は変わる

履歴書やエントリーシートの添削でも、大切にしていることは同じです。「、」をどこで打つか。「。」でどこを区切るか。一文が長すぎないか、声に出して自然に読めるか。こうした細かな部分が、実は印象を大きく左右します。読みやすい文章は、読み手への思いやりでもあります。

社会人になれば、メールや報告書、企画書など、文章を書く機会は数え切れません。学生のうちから「伝わる文章」を意識することは、この先ずっと役立つ財産になります。

面接官は、令和より少し前の時代を生きてきた人たち

学生によく伝えることがあります。「面接は令和でも、面接官は昭和・平成世代が多い」ということです。価値観も、言葉の受け取り方も違って当たり前です。学生同士なら通じる表現が、面接官には伝わらないこともあります。

だから私は、「自分が言いたいこと」だけでなく「相手がどう受け取るか」を一緒に考えます。これは就職活動に限った話ではなく、社会に出てからのコミュニケーションでも欠かせない力です。相手の立場を想像し、相手が理解できる言葉を選ぶ。その積み重ねが、信頼につながっていきます

面接は「話す力」ではなく「伝わる力」

「私は話すのが苦手です」。そう話す学生は少なくありません。けれど、話が上手であることが合格の条件だとは思っていません。

大切なのは、自分の経験を整理し、自分の言葉で伝えること。飾らなくていい。背伸びもしなくていい。ただ、経験してきたことを、自分の言葉で、具体的に伝える。それが一番強い自己PRになります。

これからも、大学生一人ひとりの想いに耳を傾け、本音を引き出し、「伝わる言葉」に変える支援を続けていきます。

厚木市議会議員:もちづきまみ

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